<お口の健康は認知症予防につながる>

年をとるとあちこちに不調が出るとはよく聞く話です。

しかし、若いころほど体が動かなくなってしまうのは仕方ないとしても、
できるだけ長く介護を受けず自力で生活していきたいと思っている方が
多いのではないかと思います。

健康で他の人の手を借りず何歳まで生きられるかを表すものとして、
健康寿命があります。

日本の健康寿命は男性71.1歳、女性75.6歳(2013年)。

これは、平均寿命と約6歳、約11歳の差があります。

健康を損なってしまう原因を調べてみると、
厚生労働省が行った平成22年国民生活基礎調査のデータを見つけました。

これによると、要介護となってしまう原因の1位は脳卒中(24%)。
次いで、認知症(20.5%)となっています。

意外にも、日本人の死因第1位となっているガンは2%程度にとどまっていました。

さて、今日ご紹介したいのは、お口の健康は認知症予防につながるというお話です。

歯と認知症。そこにどんな関係があるのかピンときませんね。

しかしながら、義歯を使っておらずほとんど歯がない人は、
認知症罹患率が20本以上歯がある人の1.9倍にあたると言われています。

「よく噛むと頭がよくなる」って聞いたとないでしょうか?

噛むことが脳への刺激となり、
脳が活性化され脳の働きが良くなるということのようです。

これは、神奈川歯科大学教授の調査で、
よく噛むと記憶力がアップすることがわかっており、ただの言い伝えではないようです。

ここから、歯の本数が少ないとしっかり咀嚼することができず、
認知症になりやすいと考えることができると思います。

よって、自分の歯をできるだけ多く残すこと、
しっかり噛めるお口にしておくことが認知症予防になるはずです。

日本人が、自分の歯を失う一番の原因は歯周病です。

次いでむし歯。

歯周病もむし歯も初期は無自覚であることが多く、
痛みなどの自覚症状が出た時は進行していまっているのが怖いところです。

歯周病予防、むし歯予防に共通するのは、歯をきれいにしておくこと。
歯についた歯垢を放置すると歯周病やむし歯の原因になるので、
定期的にきれいにすることが大切です。

家での毎日のケアに加えて、
歯科医院で定期的にお口のチェックとクリーニングを受けることは、
お口の健康を保ち認知症を予防することにつながることでしょう。

とみた歯科医院